しかし、結婚した男は、どうしたら妻に喜ばれるかと世のことに心を配り、心が分かれるのです。
(第一コリント7:33-34a)
結婚した男性は、ある程度、世のことに心を配らねばなりません。
それは、世的に生きる、ということではありません。
既婚者というものは、神のことを思いつつも、配偶者や子供など、
家族のことを優先順位を高くして考えざるを得ません。
それは、既婚者の義務でもあります。
主に忠実であればこそ、家族のことなど、この世のことに配慮することになります。
例えば、「どうしたら妻に喜ばれるか」というテーマに取り組むことになるのです。
平時であれば、神に仕えつつ、家族に心を配ることがある程度、できましょう。
しかし、緊急時になれば、神と家族、どちらを選ぶべきか心が引き裂かれるような状況も起こり得ます。
そうなることが分かっている当時のコリント教会においては、
結婚するよりは独身をパウロは勧めるのです。
いずれにせよ、結婚すれば、独身時のように信仰生活を送ることはできません。
様々な責任が生じます。
それを果たしていくのも、信仰者として大切です。
だからといって、家族を最優先にしてしまうと、
神がいつも後回しになり、霊的に不安定になり、
大切にしたいはずの家族を苦しめることにもなります。
結婚した信仰者は、神と「この世のこと」の狭間にあって、
いつも何が最善かを祈りつつ求めていくのです。