第一コリント 1 : 1

 

神のみこころによってキリスト・イエスの使徒として召されたパウロと、
兄弟ソステネから、

(第一コリント1:1)

 

第一コリント書は使徒パウロとソステネ兄から、
コリント教会へ送られたものです。

最初に自己紹介するのは、当時の手紙の一般的な形式です。
「兄弟ソステネ」は使徒18:17に出てくる
会堂管理者と同一人物かもしれません。
この名前は、ごく一般的なものなので、
別人の可能性も多分にあります。
共同執筆者というよりは、
パウロに賛同するという意味で

名が連ねられていると思われます。

さて、著者パウロは自分のことを
「神のみこころによってキリスト・イエスの使徒として召されたパウロ」と
非常に長く丁寧に表現します。
パウロは常に自分が「使徒」であることを自覚していました。
それは人間による選定ではなく、「神のみこころ」による召しでした。
とりわけ、コリント教会のクリスチャンには、
このことをはっきり知らせる必要がありました。
後ほど見ますが、コリント教会のクリスチャンは、
神から与えられた使徒パウロの任命と権威を
軽んじる傾向があったからです。
その結果、教会には、醜悪な問題が満ちていました。
神の権威を大切にしないとき、
教会やクリスチャンには混乱と問題が蔓延します。
これは、夫婦、親子、職場、国でも同様です。
すべての領域に、神の立てた権威がありますから、
それらを大切にしましょう。