このような者をサタンに引き渡したのです。
それは彼の肉が滅ぼされるためですが、
それによって彼の霊が主の日に救われるためです。
(第一コリント5:5)
醜悪な罪を悔い改めず誇り高ぶっている人を、パウロは「サタンに引き渡し」ました。
つまり罪に定め、教会から除籍しました。
教会は、故意に反逆し、悔い改めない人を、
非活動会員にしたり、主の晩餐にあずかれなくしたり、除籍したりします。
こうした処置は「教会戒規」と呼ばれるもので、通常、どこの教会にもあります。
教会戒規は、断罪や追放が目的ではありません。
「彼の肉が滅ぼされ」「彼の霊が主の日に救われるため」です。
かたくなな心で教会を去った人は、彼の肉的な(人間的な)心が砕かれるまで、
サタンの手に渡ります。
父の家を出た放蕩息子が、この世の快楽におぼれ、浪費と不道徳にまみれ、
ぶたのえさを食べたいと思うほどに落ちぶれたように、
教会を出た人は、サタンの喜ぶ生き方を喜び、
やがて予想もしていなかったような悲惨な状態に陥ります。
しかし、放蕩息子が惨めさの中で父の家を思い出し立ち返ったように、
サタンに渡された人が、悲惨な経験を通して肉の思いを砕かれ、
神の家(教会)に戻ってくることもあるのです。
それでパウロは、罪を犯した関係者の真の回復を願い、
悲しみながら彼らを除籍したのです。
パウロの願いは、除籍された人が、回復されて
「主の日」(イエスの再臨の日)に神の民の中にいるのを、見ることなのです。
罪を犯して教会からのぞかれた人の回復は、教会の皆の願いです。