泣く者は泣かない者のように、
喜ぶ者は喜ばない者のように、
買う者は所有しない者のようにしていなさい。
(第一コリント7:30)
「時は縮まっています」「危急の時」といった言葉で表現される、
何らかの非常事態下にあるコリント教会に向けた言葉が続きます。
おそらく、迫害か、内乱、大災害に教会は見舞われていたのです。
そういう状況に置いては、平時の生き方では対応できません。
29節では、結婚している人は、していないかのように振る舞うよう、勧められました。
30節でも、泣けるようなことがあっても、泣かない者のようにふるまい、
喜ばしいことがあっても、喜ばないもののようにふるまい、
何かを買ったとしても、あたかもそれを初秋していないかのようにしていなさい、
と勧められています。
泣けるときは泣き、喜ばしい時は喜び、何かを買ったら所有感を持つのが普通です。
しかし、状況が普通でなければ、心構えも普通とは違ってきます。
感情をコントロールし、平時とは異なる緊張感と冷静さを有する必要があります。
非常時には普通のあり方を捨てねばなりません。
信仰による強靭なメンタルが必要になります。
嵐のガリラヤ湖で、平然と寝ておられた主イエスのように、
神への信頼は、緊急時において、あり得ない強さを示すのです。