しかし、たといあなたがたが結婚したからといって、罪を犯すのではありません。
たとい処女が結婚したからといって、罪を犯すのではありません。
ただ、それらの人々は、その身に苦難を招くでしょう。
私はあなたがたを、そのようなめに会わせたくないのです。
(第一コリント7:28)
コリント教会が置かれている状況を考え、
独身者はあえて結婚しないようパウロは勧めました(27)。
だからといって、結婚したら罪、というわけではありません。
男性だけでなく処女の場合も同様です。
迫害や飢饉などの非常事態下での結婚は勧められないが、
それでも結婚するのなら、罪ではないから自由にしなさい、ということです。
しかし、そのような結婚は、二人に苦難を招くのではないかとパウロは心配しています。
結婚することは、責任を持つことです。
死が二人を別つまで、相手を誰よりも大切にし、守るとの誓いを果たす責任があります。
家族を持てば、喜びも増しますが、
迫害や飢饉になれば、配偶者や子の苦しみを間近に見ることになり、辛さも増します。
生き別れたり、死に別れたりするのも辛いことです。
責任と愛情がある分、痛みも大きいのです。
パウロは彼らをそのような辛い目に会わせたくないのです。
ここにパウロの優しさがあります。
パウロは、自分に反抗するようなコリント教会の人々を、なおも愛しているのです。
迫害する者のために祈ったイエスの姿が、重なります。