兄弟たちよ。私は次のことを言いたいのです。時は縮まっています。
今からは、妻のある者は妻のない者のようにしていなさい。
(第一コリント7:29)
これは非常事態下のコリント教会に向けた言葉です。
「時は縮まっています」と言われる状況、すなわち、
通常のレベルを超える迫害や災害、混乱といった状況下にコリント教会はありました。
そういう特別な状況においては、「妻のある者は妻のない者のようにしていなさい。」
とパウロは勧めます。
通常の状況であれば、夫は妻と一心同体の者として生活します。
しかし、非常事態下にあっても同じように生活しようとすると、
そのことで妻を危険にさらし、自分自身も判断を誤りかねません。
例えば、戦時下や大災害の時、一般の人も、夫や妻に会えない中、
配偶者の存在をいったん置いて、その場、その瞬間を生き抜こうとするでしょう。
どうにかしようとしても、どうにもならなかったり、
普段のような考えで行動すると、かえって危険な場合があります。
クリスチャンも、緊急事態においては、
普段とは違う心構えで、信仰をもって対応するようことを、パウロは勧めているのです。
但し、クリスチャンの場合は、生き抜くことが目的ではなく、
神の栄光を現わすことが目的です。