第一コリント 7 : 25

 

処女のことについて、私は主の命令を受けてはいませんが、
主のあわれみによって信頼できる者として、意見を述べます。

(第一コリント7:25)

 

前節までは、「召されたままの状態にとどまる」という原則についての話しでした。
25節から、次の問題に移ります。
それは処女のことです。

直訳では「さて、処女のことについてですが・・・」とあるので、
コリント教会の側から、パウロに事前に質問があったことが分かります。
処女である娘が結婚すべきか否かは、当時、親や保護者が決定するのが慣習でした。
クリスチャンになった親・保護者として、娘の結婚についてはどう考えるべきか。
コリントの人たちは、パウロにアドバイスを求めたのです。
自分で勝手に判断せず、神の教えは何かをパウロにたずねたことは正解でした。
パウロも誠実に対応します。
まず、処女の件に関して、主イエスの明確な命令がないことを率直に認めます。
その上でアドバイスを述べますが、パウロ自身、欠けの多い人間であり、
主のあわれみによって教師になっているにすぎないことを強調しています。
同時に、自分の意見ではなく、主の指示を伝えるということに細心の注意を払っており、
これから述べることも信頼に値することを明言するのです。

聖書に明言されていない問題で迷う時は、
主によって立てられた指導者に聞くことが大切です。
また、教える側は、パウロのように率直に、謙虚に、
聖書の原則に基づいた信頼に価する意見をアドバイスすることが肝要です。