第一コリント 4 : 15

 

たといあなたがたに、キリストにある養育係が一万人あろうとも、父は多くあるはずがありません。この私が福音によって、キリスト・イエスにあって、あなたがたを生んだのです。

(第一コリント4:15)

 

深い愛ゆえに、コリント教会の罪に妥協なく対応するパウロ。
ここで彼は、自分とコリント教会との特別な関係に触れています。
コリント教会にとって、パウロは一万人の養育係以上の存在なのです。
養育係は、奴隷の仕事でした。
ある家に雇われ、特に男の子に付いて、学校の送迎、家庭学習のサポート、
生活マナー指導、その他様々な世話をしました。
奴隷とはいえ、大変優秀であり、尊敬されていました。
解放奴隷となり出世して、かなりのお金持ちになる人もいました。
しかし、そうは言っても、いつでも変更可能であり、一時雇いにすぎません。
その存在は、実の父親とは比較になりません。
コリントの教会の設立者パウロは、養育者ではなく父親です。
パウロにとってコリント教会は「愛する私の子ども」(14)でした。
父の愛をもって、彼らを深く愛していました。
確かに、コリント教会は、パウロ以外の色々な先生の働きから多くの益を得ていました。
しかし、彼らがたとえ認めていなかったとしても、
一番お世話になったのは、やはりパウロなのです。
その恩を忘れ、筋違いな批判をするコリント教会。
私たちも、彼らを反面教師とし、同じようなことをしないように注意したいものだと思います。