第一コリント 3 : 10

 

与えられた神の恵みによって、私は賢い建築家のように、土台を据えました。
そして、ほかの人がその上に家を建てています。
しかし、どのように建てるかについてはそれぞれが注意しなければなりません。

(第一コリント3:10)

 

前節の「あなたがたは、神の建物です」という言葉を受けて、
パウロはクリスチャンの人生を「建物」になぞらえ、メッセージを展開していきます。

まず、パウロは賢い建築家として、人々の人生に土台を据えました。
その土台とはイエス・キリストです(11)。
パウロの働きは、人生を狂わせ迷わせるだけの、頼りないもろもろの土台を取り除き、
揺るがない確かな土台であるキリストを提供することでした。
きちんとした家を建てようとする賢い建築家は、土台をまずしっかり固めます。
パウロはキリストという霊の土台をしっかりとコリントの人々の心に据えたのです。
それは、「神の恵みによって」でした。
パウロの力ではなく、神の働きなのです。

さて、そのように一人の働き人として土台作りをしたパウロですが、
その上に家を建てるのはパウロではありません。「ほかの人」です。
すなわち、土台を与えられたそれぞれのクリスチャンです。
彼らは「注意して」自分の建物を建てなければなりません。
「それぞれ」という言葉は、個人的な責任を示しています。
クリスチャンは、各自の責任において、キリストという土台の上に、
注意深く、各自の人生を建てあげていくのです。